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委託販売

委託販売とは、商品の販売を他人に委託する販売形態です。委託された商品は、委託品または積送品といいます。

収益認識基準

「企業会計原則注解(注6)(1)」では、委託販売の収益計上について以下のように記述されています。

委託販売については、受託者が委託品を販売した日をもって売上収益の実現の日とする。従って、決算手続中に仕切精算書(売上計算書)が到達すること等により決算日までに販売された事実が明らかになったものについては、これを当期の売上収益に計上しなければならない。ただし、仕切精算書が販売のつど送付されている場合には、当該仕切精算書が到達した日をもって売上収益の実現の日とみなすことができる。

委託者が受託者に商品を引渡しただけでは、第三者へ販売したことにはならないので、この段階では売上収益を計上することはできません。

委託者が売上収益を計上するためには、受託者が第三者に商品を引渡すことが必要となります。これは、一般的な販売基準での売上計上と同じです。そのため、受託者の販売の日付をもって委託者は売上収益を計上することになります。

ただし、受託者が委託品の販売の都度、委託者に販売内容を報告する仕切精算書を送付している場合には、仕切精算書が到達した日をもって売上収益を計上することも認められます。これを仕切精算書到達日基準といいます。