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資本的支出と収益的支出

長期にわたって企業活動に使われる固定資産は、その使用中に修繕や改良が行われることがあります。修繕や改良が行われた時に問題となるのが、その支出額を固定資産の取得原価に加算するのか、当期の費用として処理するのかということです。

固定資産の取得原価に加算する支出を資本的支出といい、当期の費用として処理する支出を収益的支出といいます。

判断基準

資本的支出なのか収益的支出なのかの主な判断基準は以下のとおりです。

  1. その支出によって資産の経済的価値が増加するかどうか
  2. その支出によって資産の使用可能年数(耐用年数)が延長するかどうか

上記の基準を満たしている場合には、固定資産の価値が高まったと考えられるので、資本的支出と判断し、修繕や改良に要した支出は取得原価に加算されます。

上記の基準を満たしていない場合には、収益的支出として当期の費用とします。収益的支出の具体例としては、定期的に行われる点検、古くなった部品の交換などが挙げられます。基本的に収益的支出と判断される支出は、その固定資産の機能を維持するための支出で、その支出により新たな機能が付加されない場合となります。